令和7年度施政方針

更新日:2025年03月06日

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令和7年度施政方針の全文を掲載しています。

はじめに

令和7年度当初予算案

主要事業の説明

むすび

はじめに

昨年6月の町長就任以来、所信表明で述べました「町民みんなでまちづくり」「みんなが安心できる役場づくり」の考えを基底に、誠心誠意、町政運営に取り組んでまいりました。

まちづくりはいつも、町民の皆さまの声から始まります。私たち行政にとって、町民の皆さまの声を丁寧に聞くことは、何よりも重要なことだと考えています。

そのことから、意見交換会、町長と語ろう会、LINEでの意見投稿など、行政が皆さまの声をさらに幅広く聞くことができる取り組みを始め、また、職員面談をはじめ行政内部での意見交換を進める中で、職員全員が町民の皆さまの声をより真摯に受け止められる環境づくりを進めてきております。

令和7年度当初予算の編成に当たりましては、その声に応えるべく、町民の皆さまの生活に直結する「今」に焦点を合わせながら、持続可能な財政運営を確保するため、既存事業の見直しを行った上で、「未来」を見据えた事業を盛り込み編成いたしました。

当初予算案執行に向けて、組織機構改革も行います。特に、これまでに皆さまから多くの声をいただいていて、将来にわたって住み続けられるまちとするための基礎となる分野においては、専門的に注力できる体制を整備して取り組んでまいります。

巡回バス路線の見直しに向けた検討を始め、本格的な地域公共交通のあり方を構築するための「公共交通対策室」。未来を見据え、持続可能な公共施設のあり方について総合的な観点から検討するための「公共施設管理室」。今、そして将来にわたって本町の皆さまの安全安心を確保するため「防災安全課」を設置いたします。

町民の皆さまの声をより多く幅広く聞ける体制づくり、その声を真摯に受け止めることができる役場づくりを引き続き進めるとともに、新たな組織体制により皆さまの声を着実に、スピード感を持ってかたちにしてまいります。

令和7年度は、昭和45年に町制施行されてから55年という節目の年となります。「人があたたかい」地域を育み、つないできていただいた先人の皆さまに改めて感謝し、今を生きる町民の皆さまと想いを共有して、ともに「未来が想像できるまち」につなげていく好機と捉えていますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和7年度当初予算案

それでは、令和7年度当初予算案につきまして、ご説明させていただきます。

令和7年度の一般会計予算案の規模は、171億9,640万円となり、令和6年度と比較いたしまして、11億6,726万円の増額でございます。

歳入では、町税として、個人町民税や固定資産税などの増額を見込んでおり、75億9,001万円を計上しております。

地方交付税のうち普通交付税につきましては、基準財政需要額の増加を見込み、13億6,586万円を計上し、令和6年度と比較いたしまして、2億4,986万円の増額でございます。

特別会計及び企業会計につきましては、東郷町国民健康保険特別会計を始めとした、5つの会計の合計額で87億569万円となり、令和6年度と比較いたしまして、1億4,338万円の増額でございます。

一般会計、特別会計、企業会計を合わせた予算総額は259億209万円となり、令和6年度と比較いたしまして、13億1,064万円、率にして5.3%の増額でございます。

主要事業の説明

次に、令和7年度に実施する主要事業につきまして、第6次東郷町総合計画に掲げる6つの基本目標に沿って、ご説明させていただきます。

誰もが元気に暮らせるまち

1つ目は、「誰もが元気に暮らせるまち」でございます。

健康づくりといたしまして、町民の皆さまの自発的な健康づくりをサポートするため、健康マイレージアプリの導入、疾病の重症化予防として、これまで多くの町民の皆さまから要望の声をいただいていました帯状疱疹ワクチンの接種助成や、75歳の方を対象とした口腔機能評価を実施いたします。また、40歳未満のがん患者の方に対して、在宅療養に必要となる費用を助成し、経済的な負担を軽減してまいります。

運動・スポーツの推進といたしましては、令和6年度に引き続き、総合体育館アリーナ天井等改修工事を着実に進め、安全で快適な環境づくりに努めてまいります。

子どもがのびのび育つまち

2つ目は、「子どもがのびのび育つまち」でございます。

安心して産み育てられるまちの実現に向け、産前・産後から保育・学校教育に至るまで、幅広く子育て施策を展開してまいります。

産前から産後6か月までの期間において、妊産婦の方の家事や育児への負担を軽減するため、産前・産後サポーター派遣事業を実施いたします。さらに、宿泊型・通所型の産後ケアに対する助成を行い、妊産婦の皆さまの身体的・精神的なサポートを充実してまいります。

また、南部保育園の民営化を進め、特色ある幼児教育・保育を提供できる体制を整備し、多様なニーズに対応してまいります。

さらに、全国的に増加する不登校児童生徒への対応のため、自分のクラスに入りづらさを感じる生徒の学校内での居場所として、まずは各中学校に「校内教育支援センター」を試行的に導入し指導員を配置するとともに、全小中学校に授業の資料作成や準備を行うスクール・サポート・スタッフを配置し、教員が児童生徒に接する時間をより一層確保してまいります。

加えて、老朽化する学校施設の改修を進めるため、トイレ改修を含む春木台小学校南校舎の長寿命化改修工事の設計業務に着手してまいります。

安全・安心で、自然と共生するまち

3つ目は、「安全・安心で、自然と共生するまち」でございます。

災害対策といたしまして、旧耐震基準により建築された木造住宅において、耐震補強を行う際の設計費に対する助成制度を新設し、工事費につきましては、現在の助成額を拡大することで、町民の皆さまの生命及び財産を守る施策をさらに推進してまいります。

また、災害発生後の被災者援護を迅速に実施するため、り災証明書の発行や被災者台帳の作成・管理が可能となる被災者生活再建支援システムを導入し、危機管理体制の強化を図ってまいります。

公園・緑地関連といたしましては、東郷町公園施設長寿命化計画に基づき、涼松緑道や部田公園を始めとした都市公園における、遊具又は施設の更新や改修を行い、町民の皆さまが安心して楽しくご利用いただける交流の場を提供してまいります。

快適に暮らせるまち

4つ目は、「快適に暮らせるまち」でございます。

地域公共交通といたしまして、町民の皆さまの多様な移動需要に適切に対応するため、巡回バス路線の見直しに向けた検討を進めるとともに、地域の輸送資源を活用した新たなモビリティサービスの実証運行を実施してまいります。

道路・河川等の維持管理につきましては、町民の皆さまからご要望を多くいただいております草刈りの業務委託の対象路線を増やすとともに、防草対策シートなどを活用しながら対応し、通行の安全の確保や環境美化に努めてまいります。

インフラ整備といたしましては、尾三消防本部の建て替えに向け、都市計画道路東郷三好線の整備に係る調査、測量等に着手するとともに、新池・春木台線の歩道整備や、諸輪地区の渋滞緩和に向けた木戸畑百々線における八王子前交差点の道路改良などを着実に進めてまいります。

また、下水道関連といたしましては、東郷町下水道事業経営戦略の改定を行い、一層の経営基盤強化に努めるとともに、ストックマネジメント計画に基づき、部田山汚水中継ポンプ場の改築更新工事に着手してまいります。

産業と交流が盛んなまち

5つ目は、「産業と交流が盛んなまち」でございます。

産業振興といたしましては、本町の東の玄関口となる諸輪東部丘陵地区における研究開発・工業系新市街地整備の実施に向けた調査を行い、地権者等の機運の醸成や開発の手法などの検討をしてまいります。

交流関連といたしましては、町制施行55周年の記念事業として、子どもから大人まで幅広い世代の方々が参加できるイベント等を企画し、東郷町の最大の魅力である「ひとのあたたかさ」を感じていただき、本町に対する愛着や誇りを再認識していただける機会を提供してまいります。

また、森林環境譲与税を活用し、公園及び保育園、児童館に、木製ベンチを設置し、町民の皆さまの交流環境を整備してまいります。

みんなでつくるまち

最後、6つ目は、「みんなでつくるまち」でございます。

令和7年度は、本町の最上位計画に位置付けております「第6次東郷町総合計画」の中間見直しを実施する年度でございます。これまでの5年間の課題を整理し、より一層の計画推進を図ってまいります。

また、これまで以上にDXの推進に力を入れてまいります。現在、順調に整備を進めているシステム標準化対応を終えた後には、多くの町民の皆さまから要望をいただいていますマイナンバーカードを活用した住民票等のコンビニ交付に向けて準備を進めてまいります。それだけでなく、役場における各種手続きの利便性の向上や効率化を図るとともに、町民の皆さまとの接点である役場窓口の改革に向けて検討を行ってまいります。

さらに、生成AIの導入や、東郷町議会においてもICTを活用し、業務改善を進めてまいります。

また、全小学校で導入している、学校と地域住民が力を合わせた「コミュニティスクール」を推進するため、地域学校協働活動推進員を配置し、地域と学校が一体となった学校運営を推進してまいります。

むすび

以上、令和7年度の当初予算案及び主要事業につきまして、概要を述べさせていただきました。

私に託していただいた任期の中で、引き続き「町民みんなでまちづくり」をしていくための仕組みをさらに練り上げていき、この度の組織機構改革によって、町民の皆さまの声を実直にかたちにする役場の体制づくりを加速させてまいります。

そして本予算案は、本町が将来にわたって持続可能なまちとなるための土台を構築するものとなっております。本予算案をもとに着実に、確実に一歩一歩を積み重ねていくことが、本町の限りない未来につながっていくと確信しております。私を含め職員一丸となり、まちづくりの主役である町民の皆さまとともに「未来が想像できるまち」の実現に向け、全身全霊、町政運営に取り組んでまいります。

町制55周年の記念すべき年に、ともに本町の未来を輝かしいものとしていくため、町民の皆さま並びに議員各位の、より一層のご理解とご支援を賜りますよう、心からお願い申し上げ、施政方針とさせていただきます。

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